メディカルダイエット外来(肥満外来)

①肥満について

①肥満について

肥満は、がん、糖尿病、高血圧症、高脂血症などのリスクを増大させるほか、睡眠時無呼吸症候群や骨・関節疾患といった様々な疾患の原因となります。

2023年に実施された「国民健康・栄養調査」によれば、日本の肥満率は男性が31.1%、女性が21.1%で、年代別では男女ともに60歳代が最も高く、全体的にも男性は増加傾向が続いています。このような背景から、厚生労働省は肥満を「重大な健康障害」ととらえ、2024年2月から保険診療での肥満治療が可能になりました。

②保険診療での肥満治療の現状

保険診療での肥満治療の実施には、厳しい施設基準(③)が定められているため、現時点で実施が可能な医療機関は、大学病院や総合病院などに限定されています。

薬物療法の実施にも多くの条件があり(④)、開始後も頻回の通院、栄養指導、検査が必要になります(⑤)。また、治療が継続できる期間も最長で72週間(1年5ヶ月程度)までとされています。


③保険診療での肥満治療に必要な施設基準

A. 内科・循環器内科・内分泌内科・代謝内科・糖尿病内科のいずれかの科目を標榜

B. 日本循環器学会・日本糖尿病学会・日本内分泌学会の専門医が1名以上常勤

C. 各学会が認める「教育研修施設(専門医育成医療機関)」であること

D. 管理栄養士など複数の医療スタッフによる栄養・運動指導ができる体制が整っていること


④保険診療で薬物療法が受けられる条件

下記のAを必須項目とし、さらにBまたはCのいずれかを満たす場合のみ適応
 (つまり、A+BまたはA+Cが必要条件)

*BMI・・体格指数(Body Mass Index)のことで、体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で算出

A. 高血圧症、脂質異常症、2型糖尿病のいずれかに対し薬物療法がなされていること
B. *BMIが35以上であること
C. *BMIが27以上35未満であり、下記11項目の「肥満に関連する健康障害」のうち合計2つ以上を有すること

~肥満に関連する健康障害~

1.高血圧 2.脂質異常症 3.糖尿病 4.脳梗塞・一過性脳虚血発作
5.冠動脈疾患(狭心症・心筋梗塞)6.高尿酸血症・痛風 7.腎臓病
8.非アルコール性脂肪性肝疾患 9.月経異常・不妊
10.閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満性低換気症候群
11.運動器疾患(変形性膝関節症など)


⑤保険診療での薬物療法

A.薬物療法を開始する前に、まず医師による診察、検査および食事療法や運動療法の指導と、2か月に1回以上、6か月以上の管理栄養士による栄養指導を受ける。
 (→ 薬物療法開始まで最低でも6か月間を要するということです)

B.薬剤投与開始3~4か月間は毎月、それ以降は2~3か月に1回、外来診療で全身状態、体重、血糖、血圧、脂質等および副作用の有無の確認を行う。また、2か月に1回以上の管理栄養士による栄養指導を含めた適切な食事療法・運動療法を継続する。
効果がある場合、最長72週間まで投与することが可能。

C.薬剤投与開始後3~4か月たっても改善傾向が認められない場合には投与を中止する。


⑥当院での肥満外来

以上のように、保険診療での肥満治療には、厳格な制約やルールがあるため、治療が受けられるのは、ごく少数の方に限定されてしまっているのが現状です。
最近は、様々なメディアで肥満治療について取り上げられることが増え、当院の患者様からも多くのお問い合わせがありましたため、当院でも自由診療(保険外診療)での肥満外来を開設することにいたしました。

<当院の肥満外来の内容>

A. 予約制のため、少ない待ち時間で治療が受けられます。
B. 栄養指導や治療薬の取り扱いに精通した糖尿病専門医による治療が受けられます。
C. 治療対象者は、上記④の条件を満たす方(肥満+健康障害のある方)とします。
D. 以下の方は治療の対象外とさせていただきます。
・20歳未満の方・妊娠中・授乳中の方・非肥満で美容を目的とする方
・重度の胃腸障害、肝機能障害、腎機能障害のある方
E. 半年間の栄養指導期間は設けず、薬物療法をすぐに開始できます。
F. 治療期間に上限は設けません。
G. 保険診療が可能で、希望される方には治療の受けられる医療機関を紹介します。


⑦肥満外来で使用する薬剤と価格

当院では肥満治療の薬剤として以下の2種類の注射薬を使用します。
いずれの薬剤も「GLP-1受容体作動薬」という種類の薬剤で、週1回、御自身で腹部に皮下注射をして使用します。(注射手技はとても簡単で、初診時にスタッフから丁寧に指導・説明をさせていただきます。痛みもほとんど感じません)
脳の満腹中枢に作用し、食欲を抑え、食後の満腹感も得られるため、過食や間食が減り、無理なく体重を落とすことができます。副作用として、腹部膨満感、便秘、悪心、嘔気、胃痛下痢などの消化器症状が出現することがあります。(薬剤の中止・減量で改善)


<薬剤の種類と価格>(2026年5月現在)

ウゴービ

用量価格(税込・4週分)*針+消毒綿の費用も含む
0.25mg13,000円
0.5mg18,000円
1.0mg26,000円
1.7mg37,000円
2.4mg48,000円

ゼップバウンド

用量価格(税込・4週分)*針+消毒綿の費用も含む
2.5mg19,000円
5.0mg30,000円
7.5mg38,000円
10mg43,000円

  • 他、初回指導料:3,000円 再診指導料:1.000円がかかります。

*薬価改定などの理由で上記価格は、今後変動する可能性があります。
*一度処方された薬剤については、如何なる理由がありましても、返品・返金の受付はいたしませんので御了承ください。